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【12月10日更新】 ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music

2018/12/10
衛星デジタル音楽放送ミュージックバードで、2017年1月にスタートした番組「ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music」と連動したコラム。音にこだわるオーディオ・ファン、ハイレゾに初トライしてみたいクラシック・ファンのために、「ハイレゾ女子」として活躍する音楽ライター・原典子が、e-onkyo musicから選りすぐりのタイトルをご紹介します。
文◎原典子
12月のテーマ:話題作&私的ベスト2018

 12月は一年の総決算ということで、『話題作&私的ベスト2018』特集。各放送回ごとに2018年を特徴づけるトピックを立て、この一年のクラシック界を振り返ってみたいと思う。

◆バーンスタインとドビュッシー

 第1回目のテーマは「アニヴァーサリー・イヤー」。2018年はバーンスタイン生誕100年と、ドビュッシー没後100年のアニヴァーサリーにあたり、録音でもコンサートでも、このふたりの音楽家が数多く取り上げられた。なかでもバーンスタインは、指揮者としての誰もが知る実績だけではなく、作曲家としての顔が大きくクローズアップされた一年だったように思う。交響曲第2番《不安の時代》はクリスチャン・ツィメルマンとサイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団の来日公演でも披露されたが、ツィメルマン&ラトルとベルリン・フィルによるアルバムもリリースされている。

 続いて第2回目は「着実なる歩み」と題して、現在のクラシック界の中核を担うスター・アーティストを3人フィーチャーする。デビュー・アルバムから20年あまりの時を経てバッハの《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》全曲の録音を完成させたヒラリー・ハーン。2018年に入って『バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1&2番』と『シネマに捧ぐ』という2枚のアルバムをリリースしたルノー・カピュソン。そして20代とは思えない風格を漂わせ、『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番・第4番 他』を録音したダニール・トリフォノフ。いずれの新譜も、3人のアーティストの着実なる歩みを示す充実ぶりである。

◆来日で一気にブレイクしたアーティスト

 「ポストクラシカル的感性」と題した第3回目では、2018年の来日で一気にブレイクした感のあるヴィキングル・オラフソンの『バッハ・カレイドスコープ』と、アリス=紗良・オットの『ナイトフォール』をお届けする。このふたりのピアニストは、純然たるクラシック作品を演奏していても、ポストクラシカル的なサウンドスケープを想起させる瞬間がある。今どきの先鋭的な感覚を持った若いクラシック演奏家たちは、ポストクラシカルの表現方法や世界観を自身の感性に取り込み、それをクラシック作品の演奏の中でアウトプットしているように思えるのだ。

 2018年の来日でブレイクといえばもうひとり、カウンターテナーのフランコ・ファジョーリを挙げずにはいられない。「カウンターテナーの時代」と題した第4回目では、ファジョーリをはじめ、歌舞伎とのコラボレーションが日本でも話題となったアンソニー・ロス・コスタンツォ、グルックの《オルフェオとエウリディーチェ》の新たな版を世界初録音したフィリップ・ジャルスキーをフィーチャー。放送ではご紹介できなかったが、ほかにもヤクブ・オルリンスキなど、カウンターテナーのデビューや活躍が目立った一年だった。

 第5回目は「充実のコンビネーション」というテーマで、外国人指揮者と在京オーケストラとの蜜月ぶりを示す新譜をご紹介。第6回目の「デュオの深奥」では、2018年にリリースされた印象的なデュオ・アルバムをお届けする。「ハイレゾで愉しむ響き」と題した第7回目は、音質の良さが話題になったアルバムや、音響的に面白いアルバムを。そして最後の第8回目は「放課後クラシック」。ブラッド・メルドーの『After Bach』や、アレクサンドル・タローの『バルバラ』は、クラシック・リスナーでも愛聴している方がいらっしゃるのではないだろうか。12月の特集を聴いて、皆さんもぜひ「年間ベスト・アルバム」を選出していただきたいと思う。



12月のテーマ:話題作&私的ベスト2018

<アニヴァーサリー・イヤー>

●『バーンスタイン:交響曲第2番《不安の時代》




●『Debussy: La Mer, Images』
Emmanuel Krivine >




●『月の光~ドビュッシー、ラヴェル、フォーレ:作品集』





<着実なる歩み>

●『ヒラリー・ハーン・プレイズ・バッハ』
ヒラリー・ハーン(vn)




●『バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1&2番』
ルノー・カピュソン(vn)フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮ロンドン交響楽団




●『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番・第4番 他』
ダニール・トリフォノフ(p)ヤニック・ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団





<ポストクラシカル的感性>

●『バッハ・カレイドスコープ』
ヴィキングル・オラフソン(p)




●『ナイトフォール』
アリス=紗良・オット(p)




●『エングラボルン(天使たち)~リマスター&ヴァリエーションズ』
ヨハン・ヨハンソン





<カウンターテナーの時代>

●『フランコ・ファジョーリ~ヘンデル:アリア集』
フランコ・ファジョーリ(カウンターテノール)ゼフィラ・ヴァローヴァ(コンサートマスター)イル・ポモ・ドーロ




●『オンブラ・マイ・フ ~ヘンデル&グラス アリア集』
アンソニー・ロス・コスタンツォ(カウンターテノール)ジョナサン・コーエン指揮レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ




●『グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」(1774年ナポリ版)』
フィリップ・ジャルスキー(CT)アマンダ・フォーサイス(S)エメーケ・バラート(S)ディエゴ・ファソリス指揮イ・バロッキスティ、スイス放送合唱団





<充実のコンビネーション>

●『ブルックナー:交響曲第5番』
ジョナサン・ノット指揮 東京交響楽団




●『ムソルグスキー:展覧会の絵&はげ山の一夜』
パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK




●『ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」、伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ、ゴジラ』
アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィルハーモニー交響楽団





<デュオの深奥>

●『プロコフィエフ・フォー・トゥー』
マルタ・アルゲリッチ(p)セルゲイ・ババヤン(p)




●『Deux (ふたり・ふたつ ~ヴァイオリンとピアノ、東のほうと西のほう~)』
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)ポリーナ・レシチェンコ(P)




●『ポエム-Poeme-』
千々岩英一(vn)上田晴子(p)





<ハイレゾで愉しむ響き>

●『ダイヤモンド・ダスト』
藤倉 大 >




●『passage パッセージ』br> 藤田真央(p)




●『メシアン:世の終わりのための四重奏曲』
マルティン・フレスト(cl)ジャニーヌ・ヤンセン(vn)トーレイヴ・テデーン(vc)リュカ・ドゥバルグ





<放課後クラシック>

●『After Bach』
ブラッド・メルドー(p)




●『ジプシー・バロック』
スタニスラフ・パルーフ(vn)マルセル・コメンダント(ツィンバロン)ヴィットリオ・ギエルミ(パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオール、ヴィオラ・ダ・ガンバ)ドロテー・オベルリンガー(リコーダー)イル・スオナール・パルランテ 他




●『バルバラ』
アレクサンドル・タロー(p) 他







【バックナンバー】
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<第2回> ポスト・クラシカルが止まらない!
<第3回> 世界のこだわりレーベル探訪 その1!
<第4回> 春の声
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<第7回> 世界のこだわりレーベル探訪 その2 ~自主レーベル篇
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出演者:原典子(はら・のりこ) 音楽に関する雑誌や本の編集者・ライター。上智大学文学部新聞学科卒業。音楽之友社『レコード芸術』編集部、音楽出版社『CDジャーナル』副編集長を経て、現在はフリーランス。『intoxicate』『CDジャーナル』など音楽雑誌への執筆のほか、坂本龍一監修の音楽全集『commmons: schola』の編集を担当。鎌倉で子育てをしながら、「レゾナンス<鎌倉のひびき>コンサートシリーズ」の企画にも携わる。
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