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【11月7日更新】 ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music

2018/11/07
衛星デジタル音楽放送ミュージックバードで、2017年1月にスタートした番組「ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music」と連動したコラム。音にこだわるオーディオ・ファン、ハイレゾに初トライしてみたいクラシック・ファンのために、「ハイレゾ女子」として活躍する音楽ライター・原典子が、e-onkyo musicから選りすぐりのタイトルをご紹介します。
文◎原典子
11月のテーマ:ディスカバー・ロシア!

 11月は「ディスカバー・ロシア!」と題したロシア音楽特集。チャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフなど、おなじみの作曲家がいるおかげで身近に感じられるロシア音楽だが、じつは王道から少し外れたところには知られざる作品がまだまだたくさんある。肌寒くなってくる季節、広大なロシアの大地に思いを馳せながら、あらためてその豊かな音楽文化を味わってみたい。

◆ロシアの歌と踊り

 クラシック音楽の歴史にロシア人作曲家の名前が登場するのは、おもに19世紀以降になるだろう。他のヨーロッパ諸国と比べると、独自の音楽の発展という面において、その歴史は浅いと言わざるをえない。しかしクラシックという枠の外には、多くの民族の間に伝わる音楽や各地の民謡、ロシア正教の聖歌といったさまざまな伝統が脈々と息づいてきた。なかでも「歌」はロシアの魂ともいえる存在で、のちのクラシックの作曲家たちにも多くの霊感を与えてきた。「近代ロシア音楽の父」と呼ばれるグリンカはロシア民謡を取り入れたオペラやロシア語の歌曲を書き、ラフマニノフはロシア正教のための宗教合唱作品を作曲している。第1回目の放送では、そんなロシアの歌曲、オペラ、宗教作品からそれぞれ1枚ずつアルバムをご紹介する。

 「歌」とともに「踊り」もロシア音楽の大切な要素。第2回目の放送でご紹介する『ロシアの踊り』というアルバムは、「黒い瞳」や「モスクワの夜」といったロシアの伝統的な旋律から、プロコフィエフやチャイコフスキーのバレエ音楽、ショスタコーヴィチのジャズ組曲まで、「踊り」に関係するあらゆる音楽がコンパイルされた一枚。放送では、ほかにハチャトゥリアンのバレエ『スパルタクス』や『ガイーヌ』の音楽などもお届けする。

◆知られざる作曲家たち

 第3回目の放送は<ロシアの管弦楽>。モスクワ音楽院の優等生タネーエフ、35歳を迎える直前に世を去ったカリンニコフ、8つの交響曲をはじめ多くの作品を残したグラズノフ、ソヴィエト音楽界に新風を吹き込んだカバレフスキー……名前は知っていても、その作品をじっくり聴いたことのある作曲家はどのぐらいいるだろうか。ここではあえて時代やスタイル、楽派などをあまり意識せず、それぞれの作曲家の個性に耳を傾けてみるのが面白いかもしれない。

 さらに第6回目の放送<ロシアの前衛>では、十二音技法を駆使して新しい音楽を生み出そうとしたルリエのピアノ作品集や、シリアスからポップまで多彩な作風を持つシチェドリンの交響曲第2番などを紹介する。

 激動の19世紀から20世紀にかけて、社会や政治に翻弄されつつも、それぞれの道を模索し、力強くみずからの音楽を推し進めたロシアの作曲家たち。そのエネルギーを受け取ることができればと思う。


11月テーマ【ディスカバー・ロシア!】
<ロシアの歌>

●『憧れを知る者のみが・・・ ロシア歌曲集』
小山由美(Ms)佐藤正浩(p)




●『イルダル・アブドラザコフ/ロシア・オペラ・アリア集』
イルダル・アブドラザコフ(Bs)コンスタンティン・オルベリアン指揮カウナス市交響楽団 他




●『ロシアン・トレジャーズ ~ ロシアの宗教合唱作品集』
ナイジェル・ショート指揮テネブレ




<ロシアの踊り>

●『ロシアの踊り』
エステルライヒシェン・ザロニステン、タンゴ・デ・サローン 他




●『ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」全曲(1910年版)他』
アンドルー・リットン指揮ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団




●『ハチャトゥリアン:組曲「スパルタクス」より、組曲「ガイーヌ」より 他』
ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団




<ロシアの管弦楽>

●『タネーエフ:協奏的組曲、リムスキー=コルサコフ:協奏的幻想曲』
リディア・モルドコヴィチ(vn)ネーメ・ヤルヴィ指揮ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル交響楽団




●『カリンニコフ:交響曲第1番、グラズノフ:交響曲第5番、ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」』
田和樹, チェコフィルハーモニー管弦楽団




●『カバレフスキー: ピアノ協奏曲第2番・第3番 他』
キャスリン・ストット(p)ワシーリー・シナイスキー指揮BBCフィルハーモニック




<ロシアの室内楽>

●『Russian Treasures』
カザル弦楽四重奏団




●『The Russian Album
アトス三重奏団




●『ロシアのヴィオラ・ソナタ集』
エリーシャ・ネルソン(va)グレン・イナンガ




<ロシア・ピアニズムの系譜>

●『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番』
国立フィルハーモニー管弦楽団 他




●『ブラームス:ピアノ協奏曲第1番・第2番、幻想曲集』
エミール・ギレリス(p)オイゲン・ヨッフム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団




●『アイヴズ、ヴェーベルン、ベルク~20世紀の幕開け、アメリカと新ウィーン楽派~』
□□□□□(p)
録音:□□□□□




<ロシアの前衛>

●『ルリエ:ピアノ作品全集 第1集』
ジョルジオ・コウクル




●『ショスタコーヴィチ:交響曲第2番「10月革命に捧ぐ」・第15番』ワシリー・ペトレンコ指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽




●『Shchedrin: Symphony No. 2 / Old Russian Circus Music』
ヴァシリー・シナイスキー指揮BBCフィルハーモニー管弦楽団







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<第19回>7月のテーマ:先取りコンサート情報&来日アーティスト特集
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<第22回>10月のテーマ:10月のテーマ:銀幕のクラシック





※ミュージックバードとは
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出演者:原典子(はら・のりこ) 音楽に関する雑誌や本の編集者・ライター。上智大学文学部新聞学科卒業。音楽之友社『レコード芸術』編集部、音楽出版社『CDジャーナル』副編集長を経て、現在はフリーランス。『intoxicate』『CDジャーナル』など音楽雑誌への執筆のほか、坂本龍一監修の音楽全集『commmons: schola』の編集を担当。鎌倉で子育てをしながら、「レゾナンス<鎌倉のひびき>コンサートシリーズ」の企画にも携わる。
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