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【11月5日更新】新番組!極上新譜24bitクラシック

2018/11/05
MUSICBIRD10月新番組「極上新譜24bitクラシック」124ch毎週日曜11時~16時(土曜再放送11時~16時) 毎月のクラシック新譜の中から、「音」「演奏内容」ともに秀逸なハイレゾソフトを厳選して紹介。 毎週日曜日11:00~16:00(再放送土曜日11:00~16:00)放送

文◎清水葉子
◆11月4日
11月初回はバロックから。
注目のチェンバロ奏者、ジャン・ロンドーの新譜が発売。ドメニコ・スカルラッティのソナタ集は鍵盤楽器奏者ならば必ず取り組む作品だろう。膨大なソナタの中から何を選曲するかも大きなポイントだ。ロンドーのプログラムは調性を揃えることで楽曲にまとまりを作り、アルバムの中盤に短い自作を1曲。全体の構成も考え抜かれている。また軽やかでありながら深い味わいを持たせてくれるその演奏も実に見事で心地良い。
続いてはジュリアーノ・カルミニョーラの演奏するバッハ、無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ。ソナタを1から3番、パルティータを1から3番という演奏順。後半に舞曲の性格を持つパルティータを配したのは、よりカルミニョーラらしい明るい音色のバッハを印象付けていて、ともすれば重厚になり過ぎてしまうこの長い楽曲を爽やかに塗り替える。
最後はフランス王妃マリー・アントワネットの鍵盤教師だった作曲家、知られざるバルバトルに焦点を当てた西山まりえの意欲的なアルバム。

●『Scarlatti: Sonatas』
Jean Rondeau




◆11月11日
この日は日本人アーティストを集めて。ピアノ、バンドネオン、ギター、カウンターテナーと様々なジャンルの第一線で活躍する日本人をご紹介。
金子淳のロシアのピアノ作品集。技術的にも難易度の高い楽曲で知られるスクリャービン、ラフマニノフを切れのあるタッチとクールな感性で弾く。
バンドネオンの三浦一馬はデビュー12年目。彼にとってはまさしく神と言ってもいい存在、ピアソラの名曲「天使の死」「アディオス・ノニーノ」「リベルタンゴ」などをキンテート=五重奏の編成にこだわって演奏する。
そのピアソラの「リベルタンゴ」。ここではバンドネオンとギターで聴き比べられるプログラムを組んでみた。ギターを本格的に始めたのは18歳からと遅咲きの小暮浩史。しかし東京国際ギターコンクール優勝など、福田進一も「晩学の天才」と認める実力派。アルバムでは様々なヴィルトゥオーゾの作品を集めて。
続いてこちらも注目のカウンターテナー、藤木大地。「愛のよろこびは」と題されたアルバムは宗教曲や、歌曲、映画で使われたナンバーなど多彩なプログラム。東洋人らしいきめ細やかな声質を持つ彼の歌は、時に妖しい魅力を発揮するカウンターテナーのキャラクターの中でも独特の存在感。ますますの活躍を期待したい。
最後はベテランピアニスト、藤井一興によるショパンのピアノソナタ第3番をメインにしたアルバム。フランスで薫陶を受けた彼らしい、パリの香りのするショパン。クープラン「神秘の防壁」から始まり、モーツァルトK310、最後は自作の現代曲を配し、伴奏者としても活躍する藤井の音楽を知り尽くしたプログラム構成にも唸らされる。

●『愛のよろこびは』
藤木大地




◆11月18日
イエローレーベルの呼称で知られるドイツ・グラモフォンの誇る一流アーティスト達の演奏を集めて。
始めはベネズエラ出身のパーチョ・フローレスによるトランペットから。シモン・ボリバル交響楽団やサイトウ・キネン・オーケストラでも活躍する彼の鮮やかな演奏を凝縮したアルバム「Fractales」。
続いては往年のカルテット、アマデウス弦楽四重奏団の1961年録音のベートーヴェン弦楽四重奏曲全集から第1から6番までを。20世紀に長く活躍したこのカルテットの懐かしい響きにしばし浸ってもらいたい。
3枚目はダニール・トリフォノフのピアノによる待望のラフマニノフのピアノ協奏曲。人気の第2番と第4番。間にバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番をラフマニノフ編で。トリフォノフのしなやかなピアノはいうに及ばず、ヤニック・ネゼ=セガン&フィラデルフィア管弦楽団の流麗な響きで聴くラフマニノフは新時代のスタンダードといえる完成度の高い演奏。
新時代といえばこの人。話題のピアニスト、ヴィキングル・オラフソンによる「バッハ・リワークスPart.1」。前回ご紹介したバッハ作品集でベールを脱いだ感のあるオラフソンだが、まだまだ引き出しは多様のようだ。今回はエレクトロニカ・サウンドを取り入れたポスト・クラシカル風。もはやクラシックを超えているが、この現代感覚も捨てがたい。

●『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番・第4番 他』
ダニール・トリフォノフ >, フィラデルフィア管弦楽団 >, ヤニック・ネゼ=セガン




◆11月25日
今、ハイレゾで聴きたい音源ばかりを集めた、個人的にも一推しのプログラム。 まずはアレクサンドル・タローの弾くベートーヴェンの後期ピアノソナタ集。第1音を聴くだけではっとさせられる。彼の紡ぐ音楽は常に真摯で誠実、丁寧に作品に取り組む姿勢を感じるが、それは決して地味で華がない演奏ということではない。そこには音楽の中に入り込む悦びのようなものを感じさせ、それが時に官能的な趣さえあるからだ。ここに聴くベートーヴェンの後期のソナタのような精神性の高い作品ではそれがより一層強く感じられるのである。31番のフーガには静かな祈りの佇まいの中にも、音と、音の周りに漂う空気感に熱がある。それはハイレゾで聴くことで如実に明らかになっている。まさに必聴の音源。
続いてはアラベラ・美歩・シュタインバッハーのリヒャルト・シュトラウスの作品集。堂々たるヴァイオリン協奏曲の他、珍しいヴァイオリン版による「ロマンス」、究極の美学の歌曲など、彼女の中のドイツ的な感性が存分に引き出されている。名前の「アラベラ」はまさにシュトラウスのオペラから取ったものだとか。その「アラベラ」からのアリアも収録した心憎い選曲。
リヒャルトつながりで続いてはジョナサン・ノット指揮スイス・ロマンド管弦楽団によるバレエ組曲「泡立ちクリーム」。あまり録音の多くないこの組曲だが、華やかで色彩豊かな音楽をノットがスイス・ロマンド管から実にうまく引き出している。
お次はイギリスの知性派テノール歌手、イアン・ボストリッジによる「レクイエム?戦争の悲哀」。第一次世界大戦が終結してから100年となるこの11月。この戦争で命を落とした作曲家を含む作品を収めている。バターワース、シュテファン、ヴァイルとそれぞれ英語、独語を歌いこなし、各々の曲のキャラクターを巧みに表現しつつ、「戦争」というキーワードでつながったこれらの曲の後ろにある「死」や「絶望」、それと表裏一体となる「平和」といった世界観を感じさせる見事な歌唱。アントニオ・パッパーノのピアノも上手い。最後のマーラーは放送時間の関係でお送りできないのだが、是非全曲をコンプリートして欲しい。
最後はアンドレア・バッティストーニ指揮東京フィルによる[BEYOND THE STANDARD]シリーズ。オーケストラの定番曲と日本人作曲家の作品を組み合わせた独自企画で、そのカップリングも注目。今回はチャイコフスキーの「悲愴」と武満徹の「系図」。相変わらず勢いのある指揮で颯爽と鳴らす「悲愴」には、もはや彼の芸風が出来上がってきている感じを受ける。そして日本人の作品も果敢に挑戦してものにしているのは、やはり若さゆえの飲み込みの良さとともにバッティストーニの類い稀なる能力に他ならない。これからも楽しみなシリーズである。

●『[BEYOND THE STANDARD] チャイコフスキー: 交響曲第6番「悲愴」、武満徹: 系図 (96kHz/24bit)』
アンドレア・バッティストーニ, 東京フィルハーモニー交響楽団, のん






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清水葉子(ディレクター) フリーランス・ラジオディレクター。TOKYO FMの早朝の音楽番組「SYMPHONIA」、衛星デジタル音楽放送ミュージック・バードでクラシック音楽の番組を多数担当。「ニューディスク・ナビ」「24bit で聴くクラシック」など。趣味は料理と芸術鑑賞。最近はまっているのは筋トレ。



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