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【6月1日更新】新番組!極上新譜24bitクラシック

2018/06/01
MUSICBIRD10月新番組「極上新譜24bitクラシック」124ch毎週日曜11時~16時(土曜再放送11時~16時)
毎月のクラシック新譜の中から、「音」「演奏内容」ともに秀逸なハイレゾソフトを厳選して紹介。
毎週日曜日11:00~16:00(再放送土曜日11:00~16:00)放送
文◎清水葉子
◆6月3日
今月初回は近現代の音楽から始めるプログラム。
まずはピエール=ロラン・エマールのピアノでメシアン「鳥のカタログ」全曲。PENTATONEレーベルへの初録音となるエマール。満を持しての「鳥のカタログ」はかつてメシアン国際コンクールを制したエマールらしい選曲だ。彼の研ぎ澄まされた感性とタッチをPENTATONEの奥行きある録音が柔らかに捉える。
ジョン・アダムズといえば現代アメリカを代表する作曲家。ベルリン・フィルもアーティスト・イン・レジデンスに指名するなど、その人気ぶりで大注目だ。ここではもはや現代のヴァイオリニストにとってはごく当たり前のレパートリーになりつつあるヴァイオリン協奏曲を。リーラ・ジョセフォウィッツがエキサイティングな演奏を聴かせる。指揮はディヴィッド・ロバートソン。
国内レーベル、マイスターミュージックから日本との結びつきも強いメキシコのパーカッション・グループ、タンブッコの新盤。ライヒの「マレット・カルテット」を中心に邦楽とのコラボレーション作品、松尾祐孝の「サウンドサウンドⅣ」など多彩な音色を捉えた録音とともに、そのリズムにただ身を預けるだけで音楽の愉しさを味わえる。
最後はマレク・ヤノフスキ指揮ケルンWDR交響楽団によるヒンデミット。両者によるドイツのレパートリーは20世紀の作品に評価が高い。ヒンデミットの重厚で渋い、だが完璧なオーケストレーションに満ちた作品の魅力をあますところなく聴かせてくれる。やはりここでもPENTATONEの柔和な音作りが一役買っている。




『オリヴィエ・メシアン:鳥のカタログ』 / ピエール=ロラン・エマール


◆6月10日
この日はバロックを中心にお届けするプラグラム。
まずは1764年製のグールマン/タスカンによるオリジナル・チェンバロで奏でるバッハのゴルトベルク変奏曲。演奏はレオンハルトに師事し、ヨーロッパで長く活動する家喜美子。その楽器本来の暖かい音色を確かめるようなゆったりしたテンポでリピートも含め、100分を超える名録音。
続いてはオペラ。グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」をカリスマ的人気カウンターテナーのジャルスキーが歌った全曲。ディエゴ・ファソリス指揮イ・バロッキスティというスペシャリストらによる演奏でこのオペラの生き生きとした魅力を存分に堪能できる。今回は「パリ版」と同じ1774年に演奏された「ナポリ版」による世界初録音という点も注目。いくつかのレチタティーヴォや合唱を省き、よりすっきりとした表現に徹している。
旧東ドイツのピアニスト、ペーター・レーゼルといえばその滋味深い演奏で近年日本でのソロ・リサイタルも人気だが、どこか地味な印象もなくはない。しかしここで聴くバッハ。内側から発せられる彼の愉悦に満ちたピアノはどうだろう。レーゼルらしい奥ゆかしい表現の中ではあるけれど、堅苦しい重さは皆無でむしろ鮮やかな色合いを帯びた音の一粒一粒が聴き分けられるのはハイレゾという高精細な音質ゆえなのか。
最後は現代を代表するヴィオラ奏者、ニルス・メンケマイヤーと仲間たちによるモーツァルトの作品集から。有名な「ケーゲルシュタット・トリオ」を中心にザビーネ・マイヤー、ユリア・フィッシャーといった名手らとの共演が聴きもの。




『レーゼル・プレイズ・バッハ』 / ペーター・レーゼル


◆6月17日
ベテランから若手まで注目のアルバムをピックアップするこの日。
その既にベテランといってもいいフルーティスト、エマニュエル・パユによるソロ・アルバム。過去にもフルート1本だけの意欲的なリサイタルを開いたパユ。テレマンの12の無伴奏フルートのための幻想曲を散りばめつつ、マレやカルク=エーレルトの他、武満やオネゲル、ヴィトマンら現代の作品をはさむプログラム。その見事なパフォーマンスはハイレゾの音場感も含め、ソロ曲であるという概念をもはや忘れさせてしまう迫力。
昨年のクララ・ハスキル国際ピアノコンクールを制した注目の新人、藤田真央はこの演奏時19歳。しかし彼のピアノの魅力はこの年代にありがちな力任せのテクニックでも、優等生的な解釈でもない。ごく自然に溢れ出す情緒と歌心、気負いのない素直な音楽性からくるもので、モーツァルトのソナタK576の天衣無縫なタッチ、ショパンのロ短調のソナタにおける絶妙な揺れのテンポ感は時にはっとするほどだ。今後どんな成長をするのか実に楽しみ。
一方17歳でパガニーニ国際ヴァイオリンコンクール入賞の実力を誇る正戸里佳。パリでの生活も10年を迎えるという彼女らしい、フランスの香り漂うアルバムに仕上がった。しかし美しい艶やかな音色だけでなく、時に激しく、官能的なフレージングも垣間見えるその演奏は音楽を能動的に捉えようとする熱い姿勢が感じられる。
先週に引き続き、ヴィオラのメンケマイヤーと仲間たちによるモーツァルト・アルバムからピアノとヴァイオリンのために書かれたソナタK30をヴィオラ・バージョンで。




『Solo』 / Emmanuel Pahud


◆6月24日
ゲルギエフとミュンヘン・フィルによるブルックナーは自主制作盤。録音はブルックナーがオルガニストを務めた教会、リンツ、聖フローリアン修道院。残響豊かな教会でのライヴは第1&3番からスタート。今後全曲演奏、録音へと発展していくであろうシリーズは、ゲルギエフの熱い指揮と実力派揃いのミュンヘン・フィルの音、双方の持ち味がうまく作用したスケールの大きな演奏となっている。流麗な弦の響きも時に穏やかな表情をプラスする。
次は人気ピアニスト、辻井伸行とヴァシリー・ペトレンコによるグリーグとラフマニノフのパガニーニ狂詩曲という、これまた人気のカップリング。特にグリーグは辻井の十八番。彼らしいイノセントなピアニズムに曲の持つロマンティックな抒情性が合うのだろう、ペトレンコのサポートも見事で充実の仕上がり。ラフマニノフではそのペトレンコのオーケストラ牽引力と巧みな歌い口が更に冴えわたり、ともすれば爆音でクライマックスに向かうこの曲を絶妙にコントロールする。
山田和樹とスイス・ロマンド管弦楽団とのコンビも順調に録音を続けているが、第4弾となるのがこのアルバム。ルーセル、ドビュッシー、プーランクという一筋縄ではいかないプログラム。特にドビュッシーはピアノ連弾用に作曲者自身が編曲した「6つの古代墓碑銘」をアンセルメが更にオーケストラ用に編曲したバージョン。アンセルメといえばスイス・ロマンド管とも所縁の深い指揮者。この辺りの選曲も山田らしい。既にSACDハイブリッドは発売されているが、ハイレゾでの配信でより一層明確になるオーケストラ細部の響き。それはトゥッティに如実に現れて聴こえ、山田和樹の天性のバランス感覚は、リズム感、オケの持つ音色の紡ぎ方、とあらゆる方面に作用し、両者の相性の良さを感じる見事な演奏。 最後はブラスバンド。フィリップ・スパークとシエナ・ウィンド・オーケストラによる最新盤をじっくりとお届け。




『Bruckner: Symphony No. 3 (HD Digital)』 / Valery Gergiev


◆7月1日
河村尚子の待望の新録音はショパンの24の前奏曲と幻想ポロネーズ他。彼女らしいしっかりと大地に根ざしたようなタッチからくる音楽性は健在。一音一音に思いがこもったその演奏は前奏曲のどの部分を切り取っても色褪せることはない。
続いては福田進一のギターでヴィラ=ロボスのギター独奏曲全集。南米の作曲家らしい色鮮やかな色彩感、ギターの特性をあますところなく盛り込んだ洗練された作風で人気のヴィラ=ロボス作品を過去のアルバムから再編してリマスタリング。 続いて佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団によるショスタコーヴィチの交響曲5番と舞台管弦楽のための組曲のカップリング。ショスタコーヴィチの5番は佐渡のお得意の楽曲で、ベルリン・フィルを初めて振ったのも同曲。第1楽章から颯爽としたテンポで、第4楽章のクライマックスまできびきびとした流れの中にドラマティックな音楽を聴かせる。一方舞台管弦楽のための組曲は度々演奏される、ジャズ組曲第2番としても馴染み深いコミカルな味わいを楽しめる。
最後はグスターヴォ・ヒメノ指揮ルクセンブルク・フィルによるマーラー。交響曲第4番とピアノ四重奏曲の管弦楽版。これも優秀録音の宝庫PENTATONEから。既に第4弾となるこのコンビの録音はマーラーの交響曲の中でも最も牧歌的な美しさを持つ第4番。第4楽章でのミア・パーションによる歌声もまた天上の響きのごとく、だがヒメノはどちらかというとシャープな切り口でこの曲をまとめる。そのせいか世紀末のマーラーというよりはどこか端正な趣の印象だ。オーケストレーションしたピアノ四重奏曲の方がむしろその退廃的な作風がより際立って世紀末的。編曲はコリン・マシューズ。



『マーラー 交響曲第4番 ピアノ四重奏曲(管弦楽版)』 / グスターボ・ヒメノ, ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団





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清水葉子(ディレクター) フリーランス・ラジオディレクター。TOKYO FMの早朝の音楽番組「SYMPHONIA」、衛星デジタル音楽放送ミュージック・バードでクラシック音楽の番組を多数担当。「ニューディスク・ナビ」「24bit で聴くクラシック」など。趣味は料理と芸術鑑賞。最近はまっているのは筋トレ。



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