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【4月4日更新】 ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music

2018/04/04
衛星デジタル音楽放送ミュージックバードで、2017年1月にスタートした番組「ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music」と連動したコラム。音にこだわるオーディオ・ファン、ハイレゾに初トライしてみたいクラシック・ファンのために、「ハイレゾ女子」として活躍する音楽ライター・原典子が、e-onkyo musicから選りすぐりのタイトルをご紹介します。 文◎原典子
4月のテーマ:アメリカのリズムとメロディ

 今月は「アメリカのリズムとメロディ」と題したアメリカ音楽特集。ヨーロッパのクラシック音楽にはない、新大陸ならではの冒険心に満ちた作品の数々をお届けしていきたい。

◆バーンスタイン生誕100周年

 小学生の頃、はじめて映画『ウエスト・サイド物語』を観たときの衝撃は今でも忘れられない。ダンスと同じくらいキレッキレで胸躍る音楽にすっかり魅せられたが、この音楽を作ったのが、かのレナード・バーンスタインであると知ったのはずっと後になってからのことである。今年はバーンスタインの生誕100周年ということで、さまざまな舞台やコンサートで『ウエスト・サイド・ストーリー』が上演されているが、今月の放送で最初にお届けするのが、バーンスタインみずからが指揮し、キリ・テ・カナワ(マリア)、ホセ・カレーラス(トニー)らオペラ歌手を起用した1984年録音のドイツ・グラモフォン盤。映画やブロードウェイとはまた違った、オペラティックな魅力を味わうことができる。

 作曲家としてのバーンスタインは、『ウエスト・サイド・ストーリー』のほかにも数々の作品を残したが、みずからの中に流れるユダヤの血を強く意識した交響曲第1番「エレミア」や、家族や友人のために書いたチャーミングなピアノ小品なども、ぜひアニバーサリー・イヤーにお聴きいただきたい。

◆ナクソスで出会うアメリカ音楽

 アメリカといえばジャズ。クラシックがジャズと出会って生まれた作品といって、いちばんに思い浮かぶのがガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」だろう。もともと“キング・オブ・ジャズ”と呼ばれたポール・ホワイトマンからの委嘱で書かれたこの曲は、ジャズ・バンドであるホワイトマン楽団によって1924年に初演された。BISからリリースされたフレディ・ケンプとアンドルー・リットン指揮ベルゲン・フィルによるアルバムには、この初演時のジャズ・バンド版が収められている。通常のオーケストラ版との響きの違いは歴然。バンジョーなども入っていてじつに楽しい。

 バーンスタインやガーシュウィンのほかにも、放送ではアンタイル、コープランド、アイヴズ、アンダーソン、バーバーなど、アメリカを代表する作曲家たちの作品をご紹介していくが、アメリカ音楽を語るときに外せないのが、ナクソスの誇る「アメリカン・クラシックス」シリーズである。ニューオーリンズのクレオール人街に育ち、ヨーロッパに渡ってベルリオーズやショパンから絶賛され、帰国後は中南米で活躍したというルイス・モロー・ゴットシャルクや、ポートランドの楽器商の息子として生まれ、ドイツ移民から音楽を学んだのちドイツに留学し、帰国後は大学用の音楽カリキュラムを開発したジョン・ノウルズ・ペイン……名前は知らずとも、彼らの音楽は同時代のヨーロッパのロマン派作品と比べても引けをとらない作品ばかりである。

 放送では、さらに20世紀以降の前衛的な作曲家や、ラテン・アメリカの作曲家による作品も取り上げている。新たな発見に満ちたアメリカ音楽の旅を、ぜひお楽しみに。



<生誕100周年 バーンスタイン>

『バーンスタイン:ミュージカル《ウェスト・サイド・ストーリー》』
レナード・バーンスタイン指揮オーケストラ&コーラス、キリ・テ・カナワ(S)ホセ・カレーラス(T)
録音:1984年/Deutsche Grammophon





『バーンスタイン:交響曲第1番《エレミア》、第2番《不安の時代》』
レナード・バーンスタイン指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 他
録音:1977年/Deutsche Grammophon





『バーンスタイン:ピアノ作品全集』
リアン・オスターカンプ(p)
Steinway and Sons





<Jazz Meets Classic>

『ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー 他』
フレディ・ケンプ(p)アンドルー・リットン指揮ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2011年/BIS





『黒パイプのダンス~コープランド:クラリネット協奏曲 他』
マルティン・フレスト(cl)リチャード・トニェッティ(指揮,vn)オーストラリア室内管弦楽団
録音:2011年/BIS





<アメリカ生まれのメロディ>

『アイヴズ、カーター、ガーシュウィン: 作品集』
リュドヴィク・モルロー指揮シアトル交響楽団
録音:2011・2012・2013年/Seattle Symphony Media





『ルロイ・アンダーソン名曲集』
フレデリック・フェネル指揮イーストマン=ロチェスター・ポップス・オーケストラ、管弦楽団
録音:1956・1958・1964年





『アメリカン・アンセム~ミュージック・オブ・サミュエル・バーバー・アンド・ハワード・ハンソン』
イン四重奏団
Sono Luminus





<ナクソスで出会うアメリカ音楽>

『ゴットシャルク:ピアノ作品集~熱帯の夜』
スティーヴン・メイヤー(p)
Naxos





『ペイン:管弦楽作品集2~交響曲第2番、オイディプス王、前奏曲、ポセイドンとアンフィトリテ』br> ジョアン・ファレッタ指揮アルスター管弦楽団
Naxos





『ハーマン:航海の思い出、デル・トレディチ:マジャール・マッドネス』
ミシェル・ルティエク(cl)ファイン・アーツ四重奏団
Naxos





<現代音楽>

『ジョン・ケージ:As It Is』
アレクセイ・リュビモフ(p,プリペアド・ピアノ)ナターリア・プシェニチニコーヴァ(vo)
録音:2011年/ECM





『ジョン・アダムズ:シティ・ノワール、サクソフォン協奏曲』
ティモシー・マカリスター(Sax)デイヴィッド・ロバートソン指揮セントルイス交響楽団
Nonesuch Records





『ライリー:ダーク・クイーン・マントラ 他』
ギャン・ライリー(g)デル・ソル弦楽四重奏団
Sono Luminus





<ラテンアメリカ>

『ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番、第4番、第6番、第1番』
ドナ・ブラウン(S)アントニオ・メネセス(vc)ロベルト・ミンチュク指揮サンパウロ交響楽団のチェリストたち 他
BIS





『ヒナステラ:管弦楽作品集 Vol.2』
ファンホ・メナ指揮BBCフィルハーモニック、シャイン・ワン(p)マンチェスター室内女声合唱団
CHANDOS





『ラテン・アメリカのピアノ音楽~様々な踊りのリズムで~』
パブロ・ロハス(p)
Gramola Records







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※ミュージックバードとは
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出演者:原典子(はら・のりこ) 音楽に関する雑誌や本の編集者・ライター。上智大学文学部新聞学科卒業。音楽之友社『レコード芸術』編集部、音楽出版社『CDジャーナル』副編集長を経て、現在はフリーランス。『intoxicate』『CDジャーナル』など音楽雑誌への執筆のほか、坂本龍一監修の音楽全集『commmons: schola』の編集を担当。鎌倉で子育てをしながら、「レゾナンス<鎌倉のひびき>コンサートシリーズ」の企画にも携わる。
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