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高品質配信に寄せて〜エンジニア、行方洋一氏に訊く

みなさん今日は。e-onkyo music 担当の黒澤です。
2005年から始まったe-onkyo musicという高品質音楽配信サービスとその試み。音楽を携帯プレイヤーで手軽に持ち出したりすることが当たり前になりつつあるなか、「音質」にこだわったサービスへもようやく目を向けていただけるようになり、おかげさまで会員数も増えてきています。違いを感じていただけるようなサービスをこれからもご提供していきたいものです。
さて、今回は、磁気テープによるモノラルレコーディングからIT技術を駆使した現在のデジタルレコーディングまで、録音の現場でエンジニアという視点から録音技術の変遷を視てきた行方洋一氏に、先週より配信開始した河島英五の24bit配信用音源づくりを通して、昨今の音楽事情から今回の河島英五ライブ版の楽しみまで語っていただきました。


河島英五 未発表ライブ音源T- ベストセレクション


河島英五 未発表ライブ音源T- ベストセレクション

まとめて試聴



河島英五未発表ライブ音源集 U〜伝説の東大阪ライブ完全版


河島英五未発表ライブ音源集 U〜伝説の東大阪ライブ完全版

まとめて試聴



■音楽制作について

音楽を楽しむ為の録音を含めた記録方法は、PCの進化により、思いがけない程、手軽に音楽を制作することが可能になりました。 言い方を変えれば、PCの進化により、超マルチtrの録音が可能になったり、PC内にセットされたサンプリング音源や、ミディーデーター等々を利用し手軽に音楽制作が出来るため、音楽専用スタジオを利用し、音楽家に参加してもらい、生の演奏をしてもらわなくても音楽制作が可能にもなったと言う訳です。 たとえば、作・編曲者が自宅のPCを利用し自宅でPCの打ち込みをおこない、カラオケをPCのマルチtrデーターで完成させ、ボーカルの録音できるスタジオでボーカルを録音し、そこで完成された音楽PCデーターをミキサーに渡し、担当ミキサーが音楽を完成させると言う事が可能になった訳です。 仕事場での得意分野を各人に分散化し、音楽を作り上げるのです。 この録音方法の良し悪しは別として、音楽の聴き方にも変化をもたらした感じです。 ポータブルのデジタル再生機で、いつでもどこでも音楽が聴け、スピーカーで聴くような迫力?あるサウンドがヘッドフォンでも楽しめる・・。今流ですよね ただ聴き方によっては音楽のイメージが、どの曲を聴いても同じイメージで聞こえてしまうと言うデメリットもある感じを私は持っておりますが・・。 つまり現在の音楽の制作者は、本物の楽器音や同時録音により生まれる演奏空間でのハーモニックスなどを知らずに、PCの音源だけで生の楽器では出せない音の追求のみを追い続けているのではと感じるところがあるからです。 本物の音を知り、その中でPCを使いこなしての音楽作り、新しい音楽の世界を作りたいものです。
もちろんこのようなサウンド作りを否定する気持ちは毛頭ありません・・・。
私、行方洋一が音楽制作の現場に入った時は、アナログの1tr(Mono)録音が当たり前で、その後2tr(Stereo)、3tr(マルチ録音の原点)、4tr,8tr,16tr,24trと進化し、デジタル録音方式が開発されてからは24tr,32tr,48trと、機材が進化していきました。 私は運が良くも、音楽制作現場で録音機材の進化をその時代と共に体験出来、その方式の良し悪しをすべて体験できた事に満足感を持っています。

■今回の作品について

さて、ここで紹介する河島英五さんのLive作品は、録音方式としてはデジタルの録音機でダイレクト2chレコーディング方式で録られています。
この方式ですと、演奏終了後に小細工などが出来ないため、演奏者と会場に集まっていただいたお客様との雰囲気や盛り上がりを余すところ無く、どう伝えられるのか、が勝負になります。
その昔、私がレコード会社に所属していた時のLiveレコーディング作品は、すべて関西での演奏会を使用するべし、と心に誓っておりました。
もちろん東京の会場でも録音はしましたが、これは一種の保険的なもので、レコードに収録された作品はすべてと言って良いくらい関西での本番でした。
なぜ・・・?。
実は関西での演奏会は、お客様の雰囲気感、そして盛り上がり感が素晴らしく、アーチストとお客様との駆け引き等が、作品の中で音楽を通しもう一つの魅力ある音源として表現されるからです。
東京では出てこない何かが関西の演奏会では生まれるのです。
客席とステージの一体感!
河島英五さんの、このアルバムでも、その良さが味わえるのではないでしょうか。
彼が関西出身であること、会場が東大阪市であり会場の盛り上がりは、尋常ではありません。
画の出るDVDでのアルバムとは異なる何かを、このアルバムで体験してください。

マスターリングは、現在望みえる最高のPCソフトを使い作成しました。
48khz32bitで素材を作成し、細かい編集を行い完成後,48khz24bitのWMA Lossressでエンコードをし皆様にお届けしております。
音の良いオーディオカードをPCにセットしてお聴き頂けたら、このアルバムの制作に参加させて頂いた技術屋としては言うことはありません。
ぜひこのアルバムで圧縮された配信音楽との音の違いを感じ取って頂き、河島英五さんの音楽の世界をお楽しみください。


〜 行方洋一


■行方洋一 プロフィール■
1943年東京生まれ。東芝EMI(旧東芝音楽工業、現EMI Music Japan)録音部に入社後、坂本九、弘田三枝子、ダニー飯田とパラダイスキング、欧陽菲菲、渚ゆう子、奥村チヨ、小川知子、浜圭介、等の作品を担当。その後、制作部に移りプロデューサー&ミキサーとして読売交響楽団、徳永二男等のクラシックからアンリ菅野、鈴木宏昌、横内章次、前田憲男、ジョニー・ハートマン等のジャズまで幅広く手掛ける。 フリー転身後も太田裕美、平山三紀、ゲームソフト「ドラゴンクエスト」等の音楽録音の傍ら、オーディオ雑誌やイベント等でのオーディオ評論活動も行う。最近では東芝EMIのExMF(Extended Musical Fidelity)シリーズを立ち上げオフ・コース、チューリップ、アリス、甲斐バンド等のアルバム全64タイトルをリマスタリング・リリースするなど、音の世界で数々の体験をしたノウハウをベースに、ハードからソフトまでの幅広い見識や、職人技的なテクニックを使うキャリアのながいエンジニアならではの魅力を兼ね備えた人物である。オンキヨーの高品質配信の考え方に賛同し音質チューンナップを担当。e-onkyo musicには欠かせないアドバイザーである。


09/03/30

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コメント

行方洋一氏の経験はぜひとも次の世代の方々に伝えていっていただきたいと思います。

もちろん、行方洋一氏の生涯現役でのご活躍をお願い致します。

投稿者 出入り口はデンマーク : 2009年04月04日 11:22

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